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松香洋子
2010年10月1日
公立小学校 外国語活動必修化Q&A
保護者に知ってほしいこと、してほしいこと
株式会社mpi会長
松香洋子
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レポート:小学校英語の現場から
2011年度から公立小学校で必修化される外国語活動。その中身は?子どもにどのくらいの英語力がつくの?子どもの英語習得のために親ができることは?皆様の疑問に、松香洋子がお答えします。
レポート:小学校英語の現場から

Q 来年度から全国の公立小学校で外国語(英語)活動が必修化されます。必修化の中身はどのようなものなのでしょうか。

松香 中身うんぬんという前に、日本の子どもの99%が通う公立小学校で外国語活動が正式に始まるのは日本の教育史上初めてのことです。まずは「やった〜!」「これからだ〜!」という気分でその誕生を喜びたいです。

例えば、かつては日本ではサッカーというスポーツは盛んでありませんでした。でも70年代の後半から多くの子どもたちがサッカーを始め、今では世界に通用する選手もでるようになったのです。何事にも広い裾野というものが必要でしょう。今はその裾野づくりですね。

Q それで中身は?

松香 必修化の中身をひとことで言えば、「コミュニケーション能力の素地を養う」ということです。つまり、体験を通して外国のことばや文化に触れ、中学校・高校で学ぶコミュニケーションのための英語学習に備えることです。

必修化されるのは5年生と6年生だけで、年間35時間、つまり週1回だけです。また、国語や算数のような教科ではなく、「道徳教育」のような「領域」としての必修化なので、いわゆる成績もつきません。

教材は文部科学省が配布する「英語ノート1」「英語ノート2」を中心に使います。担当者については、学級担任が中心となることを条件に、ALT(外国語指導助手)もしくはJTE(日本人英語指導員)とのティーム・ティーチングが推奨されています。

Q 実際に子どもは小学校でどの程度の「コミュニケーション能力の素地」を身につけられるのでしょうか。

松香 ベネッセコーポレーションの調査によると、小学校の「英語教育」に対し、9割以上の保護者が「英語の音やリズムに触れたり、慣れたりすること」「英語に対する抵抗感をなくすこと」を期待しています。このような期待に対してはある程度、応えることができると思います。

しかし、「英語ノート」に収録されているのは2冊で285語、約50種類の文です。これは小学生の豊かな能力を考えると決して十分な数とはいえません。また、ALTが来校する頻度も、月に1回もしくは学期に1回だけという学校が多くなりそうです。これも十分な頻度ではありません。学級担任に対する研修や、担任が外国語活動にかける準備時間も不足しています。

来年度から公立の小学校で何がはじまり、それがどのように展開されていくか、多くの保護者が関心をもって見守るというのが何より大切ですね。保護者の声を反映していくことが、この新しい活動が育つ一番の要素でしょう。

「英語ノート1・2」の指導内容

「英語ノート1」
1.世界の「こんにちは」を知ろう
2.ジェスチャーをしよう
3.数で遊ぼう
4.自己紹介をしよう
5.いろいろな衣装を知ろう
6.外来語を知ろう
7.クイズ大会をしよう
8.時間割を作ろう
9.ランチ・メニューをつくろう

「英語ノート2」
1.アルファベットで遊ぼう
2.いろいろな文字があることを知ろう
3.友だちの誕生日を知ろう
4.できることを紹介しよう
5.道案内をしよう
6.行ってみたい国を紹介しよう
7.自分の一日を紹介しよう
8.オリジナルの劇をつくろう
9.将来の夢を紹介しよう


文部科学省(2009)『英語ノート1』『英語ノート2』教育出版

【参考リンク】
小学校英語 mpiの提案
英語ノートを取り入れたレッスンプラン

Q 子どもには英語が話せるようになってほしいと思います。親としてはいつごろから英語に触れさせるとよいでしょうか。

松香 母語の習得というのは何よりも大切なことですから、外国語としての英語を学ばせる際には極端なことをするのは問題があります。楽しく、無理なく、体験的に、英語に触れさせるのであれば、早ければ2歳頃から、遅くても小学校中学年までにスタートすることをおすすめします。

Q 環境的に英語がない日本で、子ども達は本当に英語を習得できるのでしょうか。

松香 子どもが母語や外国語を習得していく姿を見ていると、「子どもは語学の天才だ」と思います。子どもには言語習得を促す次のような特質があります。

  1. 耳から新しいことを学ぶことができる。
  2. わかるところだけわかり、わからないところは気にしない。
  3. わかるところだけわかれば満足する。
  4. まねがうまい。
  5. くり返しを楽しむ。しつこいくらいくり返す。
  6. 体を使ってことばのリズムを楽しむ。
  7. 知らないことや珍しいことに対する好奇心が強い。
  8. 100%わかっていないことでも口に出す。
  9. ジェスチャーを恥ずかしがらない。

Q なるほど。どの特質もご自身のお子さんを見て納得がいくのではないでしょうか。

松香 このような特質は、小学生の特に中学年までに固有のもので、中学生以上になると失われてしまいます。また、ある年齢を過ぎると脳の働きに変化が起こり、母語以外のことばを習得しにくくなるという「臨界期説」もあります。この臨界期は早ければ5〜6歳、よくいわれるのは8〜9歳、遅くても12〜13歳といわれています。