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Koji
2010年7月2日
現場教師が考える外国語活動必修化の課題と展望
外国語活動と「英語ノート」
成否は現場の解釈と工夫次第
公立小学校教員
NESTS全国小学校英語公立教員ネットワーク 代表
Koji
NESTS公式ブログhttp://blog.goo.ne.jp/koji-kouritu-eigo
レポート:小学校英語の現場から

「英語ノート」単元内の構成についての提案

 私は、一昨年まで、英語特区内の学校にいたので、「英語ノート試作版」を見る機会はあっても実際に使用したことがなかったが、現任校に赴任し、「英語ノート」を使うことになった。旧特区内の学校や研究指定校、特例校などと呼ばれる学校では事情が異なるが、一般校では、「英語ノート」の使用率が非常に高く、教科書的な扱いになっている学校や市町村も少なくないだろう。

「英語ノート」の単元内の構成の例として、次の2通りの構成を見てみよう。

1.「英語ノート」指導資料にある単元内の構成(@〜C時間目の4時間構成)

パターンA
(1)聞く→ゲーム→ゲーム→歌
(2)歌→活動→ゲーム→ゲーム
(3)歌→活動→聞く→活動
(4)歌→活動→活動

パターンB
(1)聞く→ゲーム→歌
(2)歌→聞く→活動→活動
(3)歌→活動
(4)歌→活動

どちらのパターンもいきなり活動、いきなりゲームという感が否めないと思う。自信がないと言いたがらない高学年の特性に合わせて、次のように構成したらどうだろうか。

2.堂々と言える、進んで言えるようになるための構成

(1)歌→導入→ドリル→ゲーム→歌
(2)歌→ドリル→ゲーム→(活動)→歌
(3)歌→ドリル→ゲーム→活動→歌
(4)歌→ドリル→(ゲーム)→活動→歌

(1)〜(4)の歌は、思いっきり体を動かしアイスブレークするとともに、英語の持つリズムに自然に慣れ親しませるために行う。

ドリルは、CDやDVDを活用しながら音声の特徴をつかませた上で、教師−子ども、グループ−グループ、子ども−子どもというような相手を変えて行うことで、マンネリ感を解消できる。

ゲームは、「英語ノート」掲載のゲームで使いやすいものはそのまま行うが、盛り上がらないときのために、運任せのゲームを準備しておく。また、ちょっとドリルにもどる勇気が必用な時もあるだろう。

活動は、ドリルの時のように相手を変えていき、次第に大勢の前で言えるように自信を付けさせながら行っていくことが大事だと思う。

(1)〜(4)までの授業構成はできるだけ同じ構成にしている。子どもにとって次の活動が推測できるようにし、教師にとっても段取りをおぼえやすくてやりやすいからだ。

ゲームや活動の前にドリルを取り入れることで、初めて対峙する英語表現への抵抗感を減らし、積極的にそれらに参加できるようにする事が肝要だと思っている。ゲームに関して言えば、知識がなくても楽しめるゲームと、おぼえた知識を動員して楽しむゲームの2種類を使い分る必要があるだろう。前者は授業始めに歌と同様にアイスブレークできるだろうし、後者は知的満足感でいっぱいにしてくれるだろう。

また、実物又はレプリカ、映像、小ネタを準備し、英語がうまく話せるようになりたい、早く自分の英語を試してみたい、いろんな国の文化をもっと知りたいというようなモチベーションを高めていきたいものだ。

以上、新学習指導要領と「英語ノート」について私がよいと思っている部分については、あまり述べずにきたが、決して否定的にとらえているわけではない。我々実践者の解釈の仕方、一手間一工夫を加えた取り組みをすることで、いくらでも効果は高まるということが言いたいのである。新学習指導要領も「英語ノート」も解き放たれたのだから、あとは我々が待ったなし!で何とかする番だ。Yes,we can.

蛇足ではあるが、月刊誌「プレジデントファミリー」によると、日本では、英語ができる人とできない人の年収差は約200万円だそうだ。また朝鮮日報の記事によると、韓国では、リストラされる原因だと思われている一位が「英語ができない」ことらしい。もちろん外国語活動の目的は将来の高い年収や良い就職ではないが、子供たちの豊かな未来と外国語との結びつきがますます強くなっているのは現実であろう。外国語活動の成否の何割かは、我々、現場の教員の取り組み方にかかっている。また同時に、保護者の関心の持ち方も重要な要素となるだろう。教員のみなさん、保護者のみなさん、柔らかい頭で熱意を持って、外国語活動と真剣に向き合ってみませんか。