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英語教材、英語教室(子供向け)HOME > 記事 > 世界でコミュニケーションできる日本へ!【後編】
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2010年3月2日
世界でコミュニケーションできる
日本へ!【後編】
〜オーストラリアで気づいた
ユーモアとコミュニケーション力の大切さ〜
株式会社 mpi 代表取締役
松香マックドゥーグル明子
レポート:小学校英語の現場から
「一緒に働かせてもらって勉強になったけど、明子はまじめに取り組みすぎて、こっちは大変だった」

もちろん最初は「あなたがきちんと仕事をしないからでしょう!?」と思いましたが、あんまりの発言なので、反対におかしくて、おかしくて……。その頃から、ユーモアでかわす大切さを感じるようになりました。

不思議なものでユーモアを持つようになると、何ごともうまくまわるようになってきました。そしてまわりからいろんな人が助けてくれるようになりました。辛いときも、怒っているときも、ユーモアを持って接することができるようになり、仕事が楽しくなりました。

その後、私は営業部へ異動になり、外まわりの生活が始まりました。

忘れられない神戸市長のスピーチから学んだこと

世界でコミュニケーションできる日本へ!
私は、サウス・クィーンズランド州の担当で、ブリスベンを拠点に南は150キロメートル、北は300キロを車で営業してまわりました。初めて会った人に自分の航空会社がいかに素晴らしいかを語るわけですから、まずはユーモアをもってアイス・ブレーキング。そして相手のことをいっぱい聞く。それから、その人が持っている日本の「良いイメージ」に合わせて、商品を売り込んでいくわけです。

日本の主な「良いイメージ」とは、
・勤勉=定刻通りでディレイが少ないであろう。
・技術が進んでいる=飛行機も最新技術で機材が良いだろう。
・清潔=機内も、経由する日本の空港もきれいだろう。
というものです。

日本をよく知る人なら、「食べ物」とか「サービス」とかも出てくるのですが、都会を離れると、そのような認識はあまりなかった時代でした。

日本から訪れる団体のアテンドもしばしばさせていただきました。
そこで改めて、英語力よりコミュニケーション力がビジネスの世界ではモノを言うことを感じました。
後々まで関係が続いた方は、総じて英語よりも、色々な興味を持ち、相手にいっぱい質問をする人が多いという印象がありました。

コミュニケーション力という意味で、今でも心に残っているのは、阪神・淡路大震災当時の神戸市の市長でいらっしゃった笹山幸俊氏をブリスベンにお迎えし、同時通訳を務めさせていただいた時のことです。実はブリスベンと神戸市は姉妹都市で、震災のときに、国外の支援で最初に入ったのが、オーストラリアの支援隊だったといわれています。

市長は心温まるスピーチをされましたが、スピーチの途中で、「私が先ほど眼鏡を拭いていると思われた方も多くいらっしゃるでしょう」とおっしゃいました。私は意味がわからずそれを直訳してしまいました。

市長は聴衆のちょっとしたリアクションから、私がその意を解さずに通訳をしたことに気づかれたのでしょう。スピーチの最後に、「先ほど私は眼鏡のことを申し上げましたが、皆様に私の気持ちを伝えられなかったかも知れません。私が申し上げたかったのは、あの時の皆様の支援を考えると、今でも眼鏡が曇ってしまう、ということでした」と仰いました。

そのとき、私は自分の非力を反省しつつ、「立派なコミュニケーターというのはこういうことか!」と思ったのを覚えています。

市長は英語をほとんど話されませんでしたが、それでも場の雰囲気でご自分のお気持ちが伝わらなかったということに気づかれて、それをスピーチの最後に再び持ってこられました。壇上のスピーチとはいえ、聴衆の反応に全身で耳をすまし、聴衆とインタラクティブにコミュニケーションをしていたからこそ、それが可能だったのでしょう。
そこに在席されていたブリスベン市長を含む要人が神戸市、ひいては日本への思いを強めたのを感じた瞬間でした。